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episode 1
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私はラヴェリルという島、いえ大樹に生まれました。
大樹、というのは人が628人暮らすことができ店も住居もあるという大きな木のことです。
そしてこの日も......
「ユシェリ! パステルのところに行きなさい」
私は義母に言われ、パステルという魔女のところにお世話になることになりました。
パステルはこの島でたった一人の魔女です。
そして、何かと私を気にかけてくれているのですが、その理由は彼女に聞いてもわかりませんでした。
「パステル!」
この島に住んでいる限り、基本呼び捨てです。
「今日も来たのね」
美しい赤の髪をファサッとし、私に笑顔を見せました。
一言でパステルを言い表すと、美人さんなのです。
「はい、パステル。今日も薬の調合を手伝いますね」
「助かるわ」
そう言って、私とパステルは木の幹の方に入っていきます。
パステルの家は大樹の中でも上のほうにあるので、とても見晴らしがよいのです。
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