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運命の赤い糸ってたぶんそういうことじゃない
ある日、神様は恋愛映画を見た。
運命で結ばれたふたりは、小指と小指が赤い糸で結ばれており、近づくとその糸が具現化されるというもの。ヒロインの女性が、自らの小指と結ばれた愛する人を求めて旅をするというロマンチックな内容だった。
「なんて素敵なんだ!」
思い込んだら一直線!の神様。感動で涙をだばたば流しながら、部下である僕に言う。
「私の世界でもやろう!それやろう!人々の小指と小指を、赤い糸で結ぶのだ!私が運命のふたりを繋ぎ合わせてやるのだ!」
「え、ええ……?大丈夫ですかね、それ」
「さっきのは日本の映画だったな!よし、まずは日本の首都で実践だ!!」
僕は思った。
なんかこう、既に嫌な予感がする、と。
案の定。
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