作中で書かなかった設定・こぼれ話

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作中で書かなかった設定・こぼれ話

どこまで需要があるのかわかりませんが、せっかく一作品的に設定を切り出したので、話せることは話してしまおう……ということで、今回はこちら。 作中には出てこない・明記がない設定(というほど練り込んではいないですが)をいくつか紹介します。 ◆ クロードの母 記述すら1文字もない、クロードの母。 作中では誰も触れません。 クロードの母はクロードを産んですぐに他界。その後クロードは乳母に育てられ、叔母プルデンスもクロードを我が子のように可愛がっていました。 ちなみに父ラヴァル将軍は息子との接し方がわからず(妻を亡くし橋渡し役がいなくなってしまったため)、クロードから見た精神的な距離はモンテガント公以上に遠い存在。 ◆ ラウル(セミフ)は既婚者 アンブロワーズ央軍がチチェクを攻め落とした時はすでに密命を帯びて帝国に潜入していました。 妻はチチェクに残したまま会えていない。 ◆ ロイクは最初イヤな奴にしようと思っていた シーファに意地悪をして、シーファが怒って力を使う、みたいなことを考えていたのですが、思ったようには動いてくれず。。 すごいいい子でした。立派な紳士になってほしいです。 ◆ ウゴはもっとサリーナに強引に迫るはずだった ウゴとサリーナのシーン自体、構想にはあったけど本筋に関係ないから書かないつもりだったんです。 が、(色恋書くのは苦手なのに)どうしても書きたくなり。 動かしてみたら、意外とお互いに感情を抑えた、いい演技でした。 けっこう頑張って書いたんですが思ったより読者反応なくて、無駄な寄り道したかなーと思ってましたが、書いたことでエピローグでのウゴサリーナ再会→イヴェットとリオネルの再会がパッと浮かんで完結への道筋が見えた!! その直後のイヴェットの覚悟を示すシーン、タイスとのシーンに繋がり、ご存じのラストとなりました。 作者にとっては完結に導いてくれた有り難いエピソードです。 ◆ プルデンスは最初男だった 女装の男性で、クロードは叔父上と呼んでる……みたいなところから、殺伐としたストーリー進行のスパイスになればと考えていたのですが、マイノリティ差別と受け取る方もいるかなと思い、女性になりました。 ◆ カカは会話から生まれた男 序章を短編で書いて、そのあと続編を考え始めた時に、マルリルとして一人歩き出した彼女を翻弄する人が要るなと思ったんです。 さささーっと頭の中で組み立てている時に、 「蛮族の戦士か」 「蛮族を自称するやつはいない」 「医者か?」 「医者は、どちらかというと客だ。俺は薬を作って売っている」 「何者だ?」 「俺は、ただの男だ」 あたりの会話が浮かんで、そこから「見た目は蛮族、中身は知的で理屈っぽい」「悲哀を秘めている」……と肉づけしてカカになりました。 ◆ レティシアはサイドストーリー「ラヴァル家の憂鬱〜レアとクロード〜」に登場する令嬢 読めばなんとなくわかる…かも。 ↓#火竜姫 シリーズタグからどうぞ! https://estar.jp/series/11779855 ◆ チチェクはトルコ語の「花」 「月満ちて花輝けり」は、チチェクに伝わる国を讃える歌の一節で、チチェクの民が月に祈るのは、元々は国の繁栄を願う意味があったのです。 トルコ語にしたのは、半島の地名や人名をフランス語ふうにしていて、大陸がロシアふうなので。 その間で異文化感を出すのに中東のトルコを選びました。 ……と、思いついただけ書いてみました。 面白かったものがひとつでもあれば嬉しいです。
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