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 桃の香がする。むせ返る程の。ほっそりとして滑らかな白磁の脚。手をかけて持ち上げその腿裏に舌を押し付ければ存外にふっくりと柔らかくたまらず一噛みする。皮を破かぬように丁寧に。食むのを辞められないでいると強い香が鼻腔を付く。花心へと誘うように秘部からとろりと透明な蜜が溢れ出していた。一滴も溢さぬようにと舌で掬う。至上の甘味と言われる舶来品の白蜜よりも更に甘い。ぬめらかな紅梅色の陰唇がもの言うようにはくはくと訴えかけていた。早く……疾く――漸く。熱を沈める――間際。耳に届いた。  や……だ、こんなの  こんな……くらいなら――   殺して
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