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そんな複雑な気持ちのまま、慶太の葬式の日はすぐにやって来た。
親御さんは僕を見つけるなり、来てくれて本当にありがとう、ありがとうと悲しみに涙ぐみながら僕に挨拶をしに来てくれた。
それから、式は順調に進んでいき、いよいよ慶太の棺桶に花を入れる為棺桶が開けられることとなった。
開けられた。
そこに居たのは紛れもなく慶太だった。
疲れて眠ってるだけなんじゃないかと思われる慶太の顔。慶太が本当に死んでしまった事を実感させられる。
僕はそんな慶太をなかなか直視することが出来なかった。
こんな複雑な心境で慶太をしっかりと見ることなんて僕には出来ないのだ。
僕は花を添えると、すぐに席に戻った。
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