最初の体験談

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この時僕は一気に覚醒した。 …有り得ない。死者からメールが来るなんて。 だって慶太の携帯は、慶太の親御さんが慶太が死んだあとすぐに解約して、葬式の時に棺桶に花と一緒に入れていたのを僕は覚えている。 慶太は携帯依存症なんじゃないかと言う位、よく携帯を弄る奴だったから、親御さんが慶太の棺桶に携帯を入れてあげたのだ。 だから慶太の携帯は慶太と一緒に火葬されてこの世には存在しないハズだ。 仮に誰かが慶太の携帯を持ち出したとしてても、解約されてしまってるから、メールなんか送れるわけがないのだ。 だからこの時僕は、直感的に送り返してはいけないと感じた。 ハズだった。
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