隠されたキミの想い

おはよう、スカイ

簡単に朝ご飯を済ますと、身支度を整え、スカイが待つ車へと乗り込んだ。

「そういえば、今日のお天気どうだったかな？」
「今日は一日晴れ。降水確率は０％で、風向きは…」

いつも正確な情報。
別に「晴れ」だけ言ってくれればいいのに…と思うけど、出ている情報をすべて言ってくれるところも、可愛いと思ってしまう。

「ありがとう、スカイ」
「いってらっしゃい、アイリス。お迎えは夕方５時だね」
「うん、お願いね。またね」

スカイに手を振って、教室へと向かう。
学生は自身のアンドロイドを教室へは連れて行けない。普段の勉強はちゃんと自力で、テストも不正をしないための決まりになっている。

今日も爽やかな朝だ。なんて、いい気分で歩いていたのに…途中、朝から会いたくない人に会ってしまった。