9人が本棚に入れています
本棚に追加
おはよう、スカイ
朝7時、いつものようにスイッチを入れるとウィーンという機械音が鳴る。
しばらくすると「充電完了、スタンバイ中」という表示が出た。
「おはよう、スカイ」
声をかけると、彼がゆっくりと目を開けた。
すっと起き上がると、私の顔をじっと見つめる。
彼の後方から「顔認証完了、アイリスを認識」と機械的な音声が聞こえた。
「おはよう、アイリス」
優しげな表情はしているけれど、笑顔ではない。
スカイは、私のサポートタイプのアンドロイド。
彼の見た目は20代前半くらいで、銀髪のショートヘアに明るめの肌、覗き込みたくなるようなきれいなスカイブルーの瞳をしている。
彼の名前もその瞳のきれいさから、私が名付けた。
私の名前はアイリス。年齢は20歳。
髪は栗色のロングヘアで、花柄のワンピースがお気に入りかな。
現在は大学で生物資源について学んでいるところ。
「スカイ、今日は少し早めに大学へ行きたいの」
「うん、分かった。準備する」
私は大学の送り迎えをスカイにお願いしている。
運転もスカイなら、急な朝の混雑でもスムーズに回避できるから。
…本音は、彼と少しでも一緒にいたいから。
最初のコメントを投稿しよう!