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転生の鏡
村長が持っていた転生の鏡は空中へ浮かび、ヴァルバラの元へ飛んでいく。
鏡が光り始め、光の粒子がヴァルバラに降り注いだ。村にいる人々は皆、神の意思を尊重し、神の最期を目に焼き付けた。
紫の髪は黒く染まり、肌、瞳、牙、全てが、人間の少女に戻っていく。
地下室から出て来たパトラはルナの元へ駆け寄った。
「ルナ様!」
パトラはルナを抱きしめる。ルナはすやすやと寝ていた。
村にいた転生主義者、原理主義者、テオドロスは動き出したが、再び争う者はいなかった。それどころか全員が一言の言葉すら発することもなく、静かに帰って行った。先ほどまで戦争状態だったことを、まるで誰も覚えていないような、異様な光景であった。
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