7人が本棚に入れています
本棚に追加
「ふわああ…」
眠くて仕方がないので、あくびにして何とか発散する。
誰もいない静かなこのマンションの1部屋は、私にはちょうど良い大きさだ。
作り置きのキンキンに冷えたハーブティーをコップに注ぎ、ごくり、ごくりと飲む。冷たい稲妻が、身体中を駆け巡るような刺激を感じた。喉の奥がキィンと痛む。
これはいつものルーティン。
…と言っても、最近始めたばかりだけど。
毎朝これを続けていたら、何だかスッキリした気持ちになれるようになった。
それに、毎朝のちょっとした楽しみにもなっているのだ。今日は何を飲もうかな~、とのんびり考えている時間が、一番落ち着ける。
今日は、初めて本格的な授業をすることになっている。楽しみではありながら、少し心配でもある。
子供の頃、まともに同年代の子とふれ合ったことがない私に、障害がある子供たちの気持ちが分かるだろうか?どんなとき傷つくか、どう解決したらいいのか、私にはわかるのだろうか?子供たちに寄り添い、悩みを解決してあげる手助けは、私1人でもできるんだろうか…
様々なことが頭の中に放出され、入り乱れる。
これから自分のもとで授業を受けるであろう子供たちの顔が、ふんわりと滲んで浮かんでくる。
今日は、私について手伝いをしてくれる先生がおられるらしい。
色々聞こう。
関係ないことが、つかの間私の頭の中に現れた。
そろそろご飯を食べよう。
最初のコメントを投稿しよう!