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「予測はしていましたが、こちらは諦めていませんよ。貴女ほどの素晴らしい人材を子爵に紹介してもらったからには」
「はあ......用事が終わったのなら早く帰ってください」
外国の馬車だから何なのだろうと気になったのに、来た理由がこれとは。
期待外れね。
「リリシャ、聞こえてます」
「失礼いたしました」
リリシャは普通客人から下がらせないといけないところで立った。
「ではお先に失礼します」
リリシャは扉を自分で開けた。
「ねぇ、リリシャ。あの客人にもアッチェリンダの匂いがしたよ」
「ん? 待ってルルク、嘘でしょ?」
「違うよ。特有の匂いがした」
アッチェリンダは感染する。
それも恐ろしいほどの威力で。
リリシャは今、出てきた部屋を外から結界を張った。
結界の技術を既にリリシャは持っているのである。
「早く行動しなくては」
リリシャは再度、扉を開けた。
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