輝かしい命日

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「誕生日おめでとう」なんて 言われてみんなが喜ぶと思ってる馬鹿な女 単純で軽薄で 当たり前だとみんなが思ってる事が当たり前だと思ってる 誕生日を 自分が産まれて来た事を 呪っている人間がいるなんて考えもしない なんて幸せ なんて単細胞で思慮の欠けた脳みそ 親に愛されて守られて 「産まれて来てくれてありがとう」って感謝されたら 私もそんなふうになれたかしら?    <無理>    <きっと無理>    <だって私は>    <産まれつき>    <愛されるようになんて出来ていない> 「誕生日おめでとう」 あなた達が言われて嬉しいその言葉は 私にとっては呪いの言葉 「なんでお前なんか産まれて来たんだ」って 私をこの世に産み落とした 実の母親のね だから 私は死ぬ時には 自分の誕生日に死のうと思うの 「産まれて来てごめんなさい」って もう生きてるか死んでるかも分からない 私を捨てた母親に謝る為に そして 「私を産んだのは他の誰でもないお前だろう」 「どうして私なんかを産んだんだ」 「殺したいほど腹立たしくなるような子供を」 「私だって産まれたくなんかなかった」 「親には産むかどうかの選択権があっても」 「子供には無いんだ」 「お前さえいなければ産まれなくて済んだのに」 「愚かなお前がこの世に存在しなければ」 そう言って母に復讐する為に 忌まわしい誕生日を 『輝かしい命日』にする為に それが母を殺せない私に出来る ただ一つの復讐 母には決して届く事も無い ちっぽけな ちっぽけな復讐 (2022年5月10日作の詩) 昨夜(今朝)も家族に追い回される夢で未明に目が醒めた。 どの道をどう逃げても、どこまでも追い掛けてくる。 夢だと分かっていても、ほとほと疲れた。本来は走れないんだし。 昨日も早い時間に目が醒めてしまったので、夢の続きを見なくて済むように、強い薬を飲み足して眠った。 「追記」 誕生日に死のうと思ったのは自傷が酷かった何年も前だけど、誕生日は年に1回しか無いのでその日に死ねなかったら1年後まで死ねない。なのでやめた。 輪廻転生を繰り返してまた産まれてくるのなら、死ぬ事さえも無意味。もう二度と産まれたくない。
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