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「ほう。いわゆる土着神、あるいは祟り神というやつか」
お兄さんはペンを走らせる手をとめ、
「呪いの正体は、もしやそのミグミグさまなん……じゃ……」
とつぶやき、口から真っ赤な血を吐きだした。
社の奥から伸びた巨大な腕が、お兄さんの胸を突き破っていた。
お兄さんは目を見開き、ぱくぱくと口を動かす。声にならない声をあげながら、地面に倒れる。
わたしはその場でひざまずき、深々と頭を下げた。
「ミグミグさま。本年も生け贄をお連れしました。さあ、どうかお納めください」
ミグミグさまを見たせいで、わたしは呪われた。生け贄をささげる役目を与えれ、わたしは今日も噂を流す。
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