第1章~出逢い~

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数日が経ち、夏休みに入った ある日の学校。 少し強めに降る雨を前に 途方に暮れるカイトが居た。 校舎内から出てきたヒカルが 彼に気付いた。 「あれ?カイト君? どうしたの?」 ヒカルが話かけると カイトは時折、 視線を反らしながら答えた。 「あー・・・ 部活をまだ決めてなくて・・・ 堺先生に呼び出された。 とりあえず見学してから決めろって。」 「そっかー・・・ 決まった?」 優しく微笑むヒカルに カイトは首を振った。 「部活も色々あるしねー。 てか、傘無いの?」 「降ると思わなくて。」 「家どっち?」 帰り道を指差すカイトに ヒカルは傘を当てた。 「同じ方向なら一緒に行こう。」 「・・・ありがとう。」 カイトがそう言うと 2人で一つの傘に入り 家に向かった。 先にカイトの家に着くと 玄関から腰が曲がったまだ若そうな お婆さんが傘を2つ持って 慌てて出てきた。 2人に気付くと 急いで近づいてくる。 「カイト!カイト!傘! 今持って行こうとしてたんだよ!」 「ありがとう、ばぁちゃん。 でも大丈夫。 ヒカルちゃんが一緒に 入れてくれたから。」 そう言ってカイトとお婆さんが ヒカルの方を向くと ヒカルは軽く会釈をして 『またね』と 手を振り帰って行った。 カイトは お婆さんが家の中に入るよう促すが、 そんな言葉も耳に入らない程に ヒカルの後ろ姿に目を奪われていた。 モデルのような綺麗な姿勢に 肩甲骨まであるサラサラとした 真っ直ぐな茶色がかった髪の毛。 細身のスタイルなのに、 それにしてはだいぶ ふっくらとした胸。 何よりも目を奪われてしまうのは 優しい微笑み 無邪気な笑顔。 誰が見ても一目惚れしてしまうような そんな女の子だった、ヒカル。 曲がり門でヒカルが見えなくなり やっと我に返ったカイトは 急いで荷物を置きヒカルの後を追った。 ヒカルは家に着くなり2階にある 自身の部屋で着替え始めた。 向い側のアパートは 取り壊しが決まっていて 誰も住んでおらず カイトはそこの2階の踊場から 部屋の中を見ていた。 カーテンを閉め忘れたヒカルは 彼に見られているとも知らずに 全て着替え勉強を始めた。 ヒカルの着替えを一部始終見た カイトの頭の中は ずっとその映像を繰り返し 彼はたまらず 制服のズボンのチャックを下ろした。 踊場の手摺りのように 硬くなったそれを彼は掴むと ヒカルの着替え姿を思い出しながら 徐々に動かし すぐに手の動きを早めていった。 勃起した先端から 透明な液体が溢れ出し 徐々にその量は増していった。 カイトの息遣いが荒くなり うめき声の様に聞こえた時だった。 白濁した液体は 大量に手摺りの隙間から外へ 次から次へと飛び出していく。 勃起したそれは ドクン、ドクンと脈打ちながら 時間と共に収まっていった。
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