第1話 

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第1話 

「何だ、あれは?」  時は、2040年。  人類の技術が発達し、それと同時に異世界と人間世界が交流を持つようになり、共存することが当たり前となった。  人類に突如として攻めてきた大体4メートルから6メートルあたりの巨大な戦闘兵器が、町を次々と崩壊していった。 「戦うしかないのかっ・・・・・」  俺はそう呟いた。  中で操縦しているのは、同じ人間。  攻撃することには抵抗があるけれど、これ以上の被害を出すわけにはいかない。  俺は、カンバーツ。  訓練校を卒業、戦闘兵器の操縦士試験に合格し、新米の操縦士。  俺は急いで、秘密基地に向かった。   「間に合え・・・・!」  ゼエゼエと息をはく中、俺は自分の戦闘兵器を探した。    どこだ?    ここは工場とも近いから、見つかるのも時間の問題だ。  ここで、自分のお気入りである緑の大体、大きさが5メートルある巨大な戦闘兵器を見つけた。    これに、乗るぞ!  俺は戦闘兵器の中に入り、ボタンを押した。  そうして、緑色のライトが点滅し、戦闘兵器が動き出した。  俺は、複数の戦闘兵器を前に、立ちはだかった。  俺は、外にも聞こえるようにマイク機能を使った。 「町の平和をおびやかす悪党め、ここで制裁を下してみせる!」 「何だ、あいつは?」 「一人で立ち向かうとか、正気か?」 「町を集団で襲う方が、正気を疑うわ!」  俺は、ツッコミを入れた。 「こういうボケナスいるよなあ」 「ああ、もう言うやつから自滅する」 「ボケナスは、どっちの方だ!」  俺は、カッとなって言い返した。  俺は集団で襲いかかる軍隊達と喧嘩している間に、緑のカエルの巨大な戦闘兵器が、素手を使い、一撃で倒してしまった。 「見たか! うちの活躍ぶりは!」 「この声は・・・・ヴェルーデ・・・」  ヴェルーデは、緑の髪をボブヘアーにして、緑の瞳を持つ操縦士。  気の強い瞳に、生意気な口調は彼女以外は考えれなかった。 「こんなこともできないなんて、ブスね」 「言葉の使い方、間違えてる」 「うるさい! 黙れ!」    ヴェルーデは、よく言葉の意味もわかっていないのに使うし、どうしていいのかわからなくなると「うるさい」とか「黙れ」は日常茶飯事。 「気持ち悪い」  俺を見て、そうつぶやく。 「これは、俺に対する宣戦布告か?」  俺は、カチンと来て言い返す。 「は? イミフ」  彼女は、語彙力がなぜかない。  どうやって、操縦士になれたのかわからない。 「もっと、他にいうことあるだろ?」 「ばかにしてるの?」 「その悪口以外、もっと表現方法あるだろ?」 「いじめてないし」 「そんなこと言ってないから」  なぜ、話が噛み合わないんだ?  そこにイライラしてきそうだ。 「何で、察してくれないの?」 「へ?」  なぜ、急にそうなる?  俺は、頭が追いつかない。 「空気で察してよ」 「何が?」 「だから、男子はブスなの」 「意味がわからない」 「頭バカなの?」 「それは、こっちの台詞だ」  こいつの喋り方には癖がある上に、何を言いたいのかよくわからない。  だれか、通訳してくれる人を用意してほしいくらいだ。 「とにかく、これで終わったのか?」 「は?」 「町の平和は守られたことだけは、感謝してやる。 だけど、君は語彙力を増やしてくれないか?」 「察してよ」 「だから、なぜそうなる?」 「あなたと大違い」 「やっぱ、ついていけない」  こんなヴェルーデを無視して、俺は本部に帰る。  だけど、ヴェルーデは後をついてくる。 「逃げんな!」 「帰るだけだから! どうして、そんなふうにとったの?」 「は? イミフ」 「俺は本部に帰るの! これで、わかった?」 「あなたって、ブズね」 「さすがに怒るよ?」 「いいよ、怒って」  こいつ、売り言葉に買い言葉だ。   「うち、あんたと口ききたくない」 「じゃあ、そうしたら?」 「変わった髪型だね」 「悪かったな!」  俺はごく普通の髪型だが、どこが変わっているのかよくわからない。 「ロボット」 「え?」 「ロボット」  急に、どうしたんだ?  ヴェルーデは、昔からよくわからない。 「うるさい」  俺は、ヴェルーデが理解できない。  会話も噛み合わない上に、語彙力がないから、こいつがアンドロイドではないかと思う時がある。  本部につき、ヘフェという俺の上司に挨拶した。 「ただいま、帰ってきました」 「おかえり。 ところで、ヴェルーデ君挨拶は?」  ヴェルーデは、なぜか耳を塞いでいた。 「ヴェルーデ君!」 「は?」 「上司に向かって、この態度はありなのか?」  また、ヴェルーデはヘフェさんに怒られている。 「ヴェルーデ君、この間にバイトさぼったっていう情報があってね・・・・」 「うるさい!」 「うるさいとは、何だね!」 「あなたって、ブス」 「それ以外に、言うことはないか?」 「ロボット」 「親のコネでアルバイトを始めたらしいけど、語彙が少なすぎる上に、 国語、数学、理科、社会、英語が赤点という情報もあって・・・」 「黙れ」 「人が一生懸命に話しているところを!」  ヘフェさんは怒るとこわいけれど、ヴェルーデはなぜか反論をやめない。 「冷たい。 優しくない。 自分のことしか考えてない」
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