森の精霊

1/13
前へ
/18ページ
次へ

森の精霊

 私は、普段使わない道を使って目的地へと向かっていた。  住んでいる街は暮らしやすくて好きだけど、不満がいくつかあった。  その中でも大きなものが、書店の規模が小さいことだった。  欲しい本がなかったらネットで取り寄せればいいけど、興味がない書籍を買うためには実際に見る必要がある。  でも、その街にある書店は狭いので、売れるタイプの本しかない。  書店が存在するだけでもありがたいのは分かっているけど、やっぱり広い店舗でいろいろな本を見てみたい  日帰りで往復できる街には、巨大書店が数か所営業している。中心地にあって車で行くのは難しい店舗もあるけど、広い駐車場を持つ店も存在する。  なので、ドライブを兼ねて数か月に一度くらい向かっていた。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

58人が本棚に入れています
本棚に追加