97人が本棚に入れています
本棚に追加
「頭痛てぇ...」
あれ?俺、いつベッドに来たっけ?
完全に飲み過ぎた。
昨夜の記憶がない。
俺は二日酔いで、だるい身体を無理やり起こした。
「おはようございます。公近さん。」
「おはよ。」
「顔色が優れませんね。」
「昨日、飲み過ぎたみたいだわ。」
「昨夜は可愛い公近さんを見せて頂きました。」
ん?なんの事だ?
「もしかして、覚えてない?」
「全く。」
「んはっ、なら僕だけが知ってる公近さんですね。」
「俺、なんかしたのか?」
俺は恐る恐る紅林に尋ねた。
「思い出すまで内緒です。」
「教えろ。」
「嫌だー」
「おい、気になるだろ。」
「これは昨日の公近さんの真似です。お強請りも上手でしたよ。」
紅林は俺の顎を持ち上げた。
「だから距離が近いって//」
「昨日はもっと近かったのに。」
これより近いってことは、キスしたってことか?
「思い出した?」
「だめだ。何も思い出せない。」
「酒は飲んでも飲まれるなですね。」
「返す言葉もありません...」
「そんなに落ち込まないで、今日はゆっくり休んでください。僕は二日酔いに効くメニュー作りますね。」
「何から何までお世話かけます...」
「そう思うなら、僕以外の人の前では馬鹿な飲み方しないでください。公近さんは隙が多すぎる。」
紅林は真剣な顔で、俺の頬にそっと触れた。
最初のコメントを投稿しよう!