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この関係に名前を付けるとしたら...
「紅林くん。」
「さっぱりしましたか?」
「まぁ。」
「髪、濡れてますよ。早めに乾かしてきてください。朝食の準備もできましたので。」
紅林は俺に微笑みかけた。
「あのさ、」
「どうしましたか?」
俺は意を決して紅林に言った。
「俺たちの関係ってなんだ?」
紅林はどう答えるのだろうか?
俺の鼓動は無意識に速くなった。
「公近さんと僕は、依頼主とハウスキーパーです。」
俺はそういう分かりきった答えを望んでいる訳では無い。
「ハウスキーパーと依頼主がキスするのか?身体に触れるのか?」
「ふふっ、何ムキになってるんですか?」
「笑い事じゃない。」
「そうですね。申し訳ございませんでした。ここはハッキリさせておいた方がいいかもしれませんね。」
紅林はそういうと、俺に近づいてきた。
「だから、いちいち距離が近いんだよ/」
「だって、公近さんの目を見て話したいから。公近さんは僕とどうなりたいですか?」
「それは……//」
「僕のこと男として見てますか?」
「……正直、分からない。」
「そうですか。」
「でも、紅林くんに触れられるとなんとも言えない感情になって、頭に文字が浮かぶ。俺の創作意欲を掻き立ててくれる。」
「なるほど。それなら、僕と付き合いますか?」
「え!?」
紅林は今なんて言った?
俺は思わず聞き返した。
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