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「ですから、僕と恋人になりますか?と言いました。」
「いや、だからなんでそうなる?」
恋愛経験が無さすぎる俺がいうのもだが、恋人になるということは、少なからず相手のことを好きだという感情があるはず。
俺と紅林の場合、それはどうなる?
「紅林くんは俺のこと好きなのか?」
「好きですよ。公近さんも、公近さんが作り出す物語も。だから、僕と触れ合うことで、公近さんの創作の役に立つのなら僕はなんだってします。」
「俺は紅林くんの事が好きか分からない。それでもか?」
「はい。心配しなくても、公近さんは僕のこと好きになります。」
その自信はどこから湧いてくるのだろう?
「公近さんは僕との関係の曖昧さに悩んでいたんですよね?」
「まぁ、そうだな。」
「これからはハウスキーパー兼彼氏ということでどうでしょう?」
話がどんどん進んでいく。
「公近さんは僕に触れられたくないですか?」
紅林が俺を壁に追い詰めた。
「だから距離が近い/」
「わざとです。公近さんの本音が知りたいから。」
そんな目で見るな。
言ってしまいそうになる。
「知らない//」
「公近さん、僕の恋人になりますか?答えて?」
俺は流されるまま、頷いてしまった。
「これからも僕が書かせてあげます。」
紅林は俺の唇にそっと口付けした。
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