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「しゃーないから、次の機会まで延期やな。仕事やもんな…まぁ辞めるの確定したし?今日のところは莉久のことをポンコツ上司にレンタルしたるわ。」
──…ありがとう、佑弥くん。
「っあ…でも貸すだけやで?レンタルやから、購入されたらアカンで?ちゃんと"辞めます"って言いや?莉久は俺のやからっ…」
嬉しいっ…もうこの言葉だけであと数年は元気でやっていけそうな気がする。
一緒に住もうって言ってくれた。
俺を置いて死ぬなって言ってくれた。
十分すぎる愛を…たくさんもらった。
『送ってくれてありがとう、佑弥くん!気をつけて帰ってね!また連絡するっ!』
新大阪駅に着いて荷物を抱えて車を降りた私。いつも帰りは車に乗ったままの佑弥くんを私が見送るのが定番の流れ。
「ん…莉久も気ぃつけて帰りや?夜遅いし…仕事もあんま遅なるんやったらその場で"辞めます"言うて帰るんやで?」
『うん…そうするねっ!本当に…ありがとう』
もう会えないって分かってるから…少しでも佑弥くんを見ていたいって思ってしまう。
──…泣くな、泣くな泣くな泣くな
あと少し、佑弥くんが車を発進させるまでは…泣いちゃダメだ
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