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『じゃあ…佑弥くんとの約束の日が決まったら連絡しますね!手紙…渡す必要が無かったら渡さなくても大丈夫です。健闘を祈ってます!頑張ってください!』
改札口まで送ってくれた梨麻さんに笑顔で別れを告げた。もうきっと二度と会うことは無い。いや、会いたくない。
二人が結ばれればいいとは思う。それは本当にそう思ってる。けどその後の二人を知りたいとは思わない。
幸せになって欲しいとは思うけど、幸せそうな二人を見るのは…まだ今の私には辛い。
「……佑弥が、もし私じゃなくて莉久さんを選んだらその時はっ!今度は私が莉久さんのこと応援するからっ!!」
背を向けた時、後ろから梨麻さんの叫び声が聞こえてきて…有り得ない未来を想像してまた胸が苦しくなった
思い出のデート。ジンベエザメ…買ってもらうんじゃなかったな…こんなぬいぐるみがあったら、一生佑弥くんのことを忘れられないじゃん
最終の新幹線に乗って東京に向かう車内で、佑弥くんからのメッセージが届いた。
昼間撮ったと思われるジンベエザメと私のツーショットが送られてきていて─…
【東京着いた?仕事何時まで?
終わったら帰り電話してな?心配やから】
佑弥くんのメッセージトークのアイコンの画像が私とジンベエザメの写真になっていて…我慢していた涙が再び流れ始めた
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