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「佑弥─…何か変わったな?まぁ…あれから7年も経ってるしなぁ…変わってない方がおかしいやんな」
───…変わった
この言葉はほんま最近よう言われる。職場の人間とかじゃなく、昔っからの連れとかに。
"変わった"とか"明るくなった"って言われることが多くなったんは多分、いや間違いなく─…アイツ、莉久のおかげやって俺は思ってる
「私、結構前から佑弥の近くで立ってたのに…全然気付いてくれへんかったな」
どうやら梨麻は、かなり前から俺の周りをウロウロしていた…らしい。って…何してんねんコイツ、暇なんか?
『お前暇なん?何してんの?ってかもう元気になったん?なんか昔…病気がどうとか言うて、一時期お前死んだことになってたけど?』
こんな風に…梨麻とのことを過去として語れるようになったんは─…この約二年間、最低な俺のことを莉久が支えてくれたからやろうな…って分かってる。
だから…出来ればいま、ここで梨麻と話している姿を莉久に見られたくない。久しぶりに会えて嬉しくないわけやないけど、こんな場面を莉久に見られて勘違い…されたくはない。
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