海〜Umi〜

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やっと会える…って、めっちゃ楽しみにして昨日も全然寝られへんかって。連休取れたって言ってくれたその日に城崎の温泉宿をおさえて莉久に内緒で1泊旅行するつもりで計画を立ててた 行先は兵庫の上の方やけど移動は全部車移動って決めてて…ガソリンも朝から満タンにしてきたし、昨日仕事終わりに洗車までした。 長距離の運転には慣れてる、莉久に会えるために6時間かけて東京に行くときはいつも…楽しかった。今から莉久に会えるって…たったそれだけの理由で何時間運転しても全然苦にならんかった。 逆に…帰りはめちゃくちゃ寂しい。また会われへんなるって、いつも大阪まで帰る6時間は行きよりもずっと長く感じた。 でも─…隣に莉久が乗るってなったらまた全然話は変わってくる。莉久が暇しやんように、好きそうなお菓子をたくさん買って…スマホの音楽アプリにアイツの好きな歌手の曲のプレイリストを作って、、 って─…俺の中での莉久の存在は、そんくらいおっきくて…いつだって俺の生活の中心、ど真ん中には莉久がおったのに。全く、一個も、何一つとして伝わってへんかったことに心底驚く ──っえ?アイツ俺のこと何やと思ってたん? 確かに最初"元カノを引きずってる"って言って線を引いたのは俺やけど。あの時─…お前が付き合いたいって言ってくれた後っ、ちゃんと俺は【今は莉久のことが一番好きや】って、お前にハッキリ言うたやんっ それだけやない、"お前より俺の方がもっと好きや"って何回も…何十回って言うてきた。俺がまた知らんうちにやらかして爆弾投下して、莉久を傷つけてたらって思うと不安で─…好きやって、ちゃんと言葉にするように心掛けてた ──…やのにっ、
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