陸〜Riku〜

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【小宮秘書、ごめんっ!一生のおねがい! いますぐ韓国まで来てくれないっ?!」】 "進藤 常務"と画面に表示されていた瞬間から嫌な予感はしていたが…まさか韓国まで来いと言われるとは…さすがに予想していなかった。 特にやることも無いし、一人でいても佑弥くんのことを考えるだけだろうから…今回ばかりは少しだけ常務に感謝した。 ─…旅行、みたいな気持ちで行けばいい そんな風に楽観視して、一度家に帰宅して軽く身支度を済ませてパスポートを手にし…飛行機の時間を調べてから成田空港に向かった。 数時間かけて仁川空港に着いて、スマホの機内モードを解除した時─… 佑弥くんからの着信が何件か入っていて、胸がザワついた。……なんの連絡?やっぱり怒ってる?ハッキリ別れようって…言われるのかな 着信を受けた時刻は今から1時間ほど前で…今更かけ直すなんて勇気は私にはない。それに…もしかしたらまだ梨麻さんが隣にいるかもしれない。 二人が一緒にいる所で、電話なんてしたくない。声を聞くのはさすがに辛すぎる。
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