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「やっぱり俺、もう帰ってくるなって?」
──…ん?
何を勘違いしたのか、自分が干されたと思い込んでいる様子の常務…さすがに放置しすぎたと反省して慌てて否定しようとした時─…
「──…小宮秘書、俺と一緒に来てくれない?だって俺…キミが居ないと何も出来ないポンコツみたいだし。どこに飛ばされるのか分からないけど…不安にさせないように俺、頑張るからさ─…だからこれからも一緒にいて欲しい。」
一緒に来て欲しい─…
私が居ないと何も出来ないっ、
不安にさせない、頑張るから… 一緒に居て。
それは全部、佑弥くんに言って欲しかった言葉だ。私がずっと…ずっと聞きたかった言葉。
『─…佑弥くんっ、』
佑弥くんが…いい。佑弥くん以外の人にこんなことを言われても…申し訳ないが全く嬉しくない。私は仕事が好きなわけじゃない、常務のために何もかも捨てることは出来ない。
「なんてね、冗談だよ─…」
って…常務が言った直後─…
背後から物凄い勢いで何かがぶつかって来た…っと思った瞬間、大好きな人の匂いに包まれた
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