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「──…は?何が?そんなしょーもないこと、どうでもええねんけど。あんなもん丸めて新大阪の駅のゴミ箱に速攻で捨てたわ。」
─……え?
『っな、なんで?!っえ…捨てたのっ?!いやまぁ別に取っておいて欲しいって訳じゃないけどさ…でも何も、駅のゴミ箱に捨てなくても』
「なんでって─…逆に何で?なんなん、あの意味分からん文章。てか何勝手に前の女と会ってんの?何で俺になんの報告もないん?」
『梨麻さんに…勝手に会ったのは悪かったと思ってる。でもそれが間違ったことだとは思ってない…佑弥くんの好きな人が、私に会いたいって言ってくれたんだよ…会わない選択肢なんて私には無かった』
「──…せやからっ!それが間違いや言うてんねん、アホっ!俺の好きなやつ…?はあ?何言うてんお前、そんなん莉久以外おらんに決まってるやんっ!」
───はい?
いや、こっちが"は?"ってなるんですけど?
『っえ…佑弥くん、何言ってるの?私に気を使ってくれてるなら…ほんとに、大丈夫だよ?そりゃ…まぁ、寂しいって気持ちはあるけど…でもそれ以上に、佑弥くんが好きな人と一緒になれて良かったって…思うよ、』
「あぁ…そう。じゃあ…何で泣いてんの?俺が他の女んとこ行ってもええんやろ?莉久、笑えや。泣いてんと、笑って今とおんなじこと…もう一回言うてみぃ」
佑弥くんは─…とても残酷だ。
笑って同じことなんて…言えるわけないじゃん
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