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『ずっと…怖かった。佑弥くんと居ると楽しいし幸せだって思うけど─…佑弥くんの口から"リマ"って言葉が飛び出す度に…一人で隠れて泣いてた。優しい顔で笑う佑弥くんを見るとまた間違えられるんじゃないかって…怖かった』
「………それで?」
『でもね?…私、梨麻さんから連絡が来た時、正直ホッとしたんだ。あぁ…これで佑弥くんは心から好きな人と一緒に居られるんだって、思ったら…別れる選択を選んでも全然苦しくなかった。ずっと恋焦がれてた人と結ばれる…なんてっ…そんな幸せなこと、ないじゃんっ』
出会えたことが奇跡─…ってよく言うけどさ?それ以上に…再会できるなんて運命じゃない?
『──…だからっ、いいんだよこれでっ!私は佑弥くんと別れる…誰のためでもない、私自身の為に。もう、疲れたの。誰かの代わりをするのも…不安に思いながら過ごすのも…好きな人のことを心の底から応援してあげられない自分にも。疲れたんだよ、もう…』
お願いだからもうこれ以上、惨めな気持ちにさせないでっ─…
『─…佑弥くん、私と別れてください』
大好きだから─… 離れたいって分からない?
一緒に居ると辛いんだよ、分かってよ。
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