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『──…お気をつけて、おかえりください』
常務から預かっていた貴重品を手渡して…自分は一緒帰らない意志を伝えた。彼は分かってたみたいに優しく笑うと─…
「また週明け、どうなったか教えてよ。その時まだ喧嘩中なら─…今度は日本でサムギョプサル食べようか、莉久ちゃんっ」
なでなで─…って、去り際に爆弾発言をいくつか投下してから私の頭をさりげなく触って逃げるように搭乗手続きに向かった常務
もちろん…そんなことを佑弥くんが見逃す訳もなく、、
「おいコラ、ポンコツっ!何してくれてんねんカスっ!シバくでほんま、日本帰ったら覚えとけや?お前の家、知ってんやからな?!」
なんて…小学生みたいな暴言を常務の背中に向かって叫び続ける佑弥くん
──ん?っていうか何でここに居るの?
いや、それはなぜ韓国に居るの?ってことじゃなくて…税関とか出国手続きとかっ、、
「言うたやん、お前は俺と大阪に帰んねん。成田とか羽田ちゃう。お前がこの後乗る飛行機は"関西国際空港行き"一択や、アホ」
どうやら佑弥くんは私の分の搭乗券も購入してくれていたらしく─…
「とりあえず手続き、やり直しに行くで。お前韓国語話せるんやろ?てかお前が預けた荷物はもう東京行ってまうやろうから、ポンコツに持って帰るように連絡入れとけ。そのくらいならあのカスでも出来るやろ」
常務…ひどい言われようだなっ、
──…っていうか何か、大事なことを忘れてる気がする
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