陸〜Riku〜

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ブブ…っと、スマホが震えて─… 【荷物確保しましたっ!また週明け渡すね!休日に韓国まで呼び出してごめんね…仲直りできたらいいね。健闘を祈るグッドラック】 常務からのそんなメッセージを眺めていると、横から伸びてきた佑弥くんの手にスマホを奪われてしまった 「目の前で堂々と他の男に連絡するとは─…お前、性格悪いな?」 勝手に電源を落として私のカバンの中にスマホを突っ込んだ佑弥くん。いや、お礼の一言くらい返させて? っなんて思いながらも…本当は嬉しい。佑弥くんがヤキモチを焼いてくれるのはやっぱり嬉しいよ。 「莉久、着いたで─…荷物持ったるから、先歩いて」 何回か乗り換えてようやくたどり着いた佑弥くんの最寄り駅。何度も来てるのに…佑弥くんはいつも私を子ども扱いする。 「ほらそこ、段なってるから…前見て歩かんかい、アホ!」 改札に行くまでのルート…地面がモコっとなってるところがあって。一番初めに来た時にそこで躓いてズッコケてしまって以来─… このように、一緒に駅にくると毎回注意されてしまうのはもう定番の流れ。
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