陸〜Riku〜

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「そーいう顔、されんのが嫌やった─…」 いま、自分がどんな顔をしてるのか…なんて分からない。でも…辛かった。まさか佑弥くんが気付いてるなんて思わなかったから。っえ?だって友達の貴志くんだって隠してるって言ってたよね? 「なんか…言い方悪いけど、病気…みたいな。そんなんやってお前に思われるん嫌やったし変に同情されんのも嫌やったから─…"元カノ"を引きずってるって嘘ついた。そうすればお前が、俺を諦めてくれると思ったから」 もし…初めに、佑弥くんの爆弾発言についてちゃんとした理由を聞いていたら…私はどうしていたのだろうか? 佑弥くんは私の手を引いて寝室の中に入ると、新品のベッドの上に私を座らせて、佑弥くんはすぐ目の前の床に腰を下ろして目を合わせて座った。 「お前、貴志に聞いてたんやろ?俺が一時期めちゃくちゃ病んだ時の話し。確かに…あの頃の俺は梨麻のことが好きやった。死んだって聞いた時はショックやったし…生きてたって知った時は…もうなんか訳分からんかった」 私には一生かかっても理解できない。その頃の佑弥くんの辛さなんて…簡単に"分かる"なんて言えるようなものでは無いだろう。
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