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「自分ではもうなんとも無い、そう思ってても…なんか思ったよりメンタル的な面でダメージ負ってたんやろな。いつからか呪われたみたいにリマの名前を口から出すようになってて」
貴志さんから聞くのとは違う。佑弥くん自身の口から聞く本当の理由。内容は同じようなことなのに…とても胸が締め付けられる
───もう、いい。
もういいよっ、言わなくて。
「この先…別に独り身でいいと思ってたけど、莉久に出会ってもうたから…付き合う前にまた精神科とかカウンセリングとか通ったけど、治ってんのかどうかも分からんし…そんなんでお前と付き合うの…アカンなぁって思ったから、だから─…嘘ついた。ごめんな、莉久…嘘やねん…アレ。」
───ゼンブ、嘘。
そう言った佑弥くんは一度寝室から出ていって、以前"元カノの忘れ物"と言っていたマグカップや、手鏡─…リップクリームやヘアブラシを持って現れた
「これも─…嘘。元カノの忘れモンとか言うたけど全部俺が買ってきてワザとこの家に置いた。いや、よう考えてみぃ?7年前の俺って19歳やん?同棲とかしてる訳ないやん?てか7年も大事にこんなん取ってたらキモイやろ」
───っえ?!これも嘘なのっ?!なんで?!
いやほんと…なんのために…?
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