第4話「血のピエロ事件」

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シルバの仲間でハネネズミの団員であるフューリーが何者かに連れ去られてから…数日後…とあるニュースがTVから流れ始める。 「本日未明22時過ぎ東京都練馬区にある民家の1室から心肺停止状態の男性の遺体が発見されました」TVからそんなニュースが流れて来たのは…まだ蝉が煩く泣き喚く夏の暑い日の事だった。 ニュースによると…発見されたのはホームステイ制度を利用して日本に滞在していた「ニックフューリー」という外国人留学生で…校内でも名の通ったイケメンだった。彼のホームステイ先の家族の話しによると…彼は外出から戻って来た際に泡を吹いて亡くなっていたと言うのだ。 警察は当初…この家族の内の誰かによる「殺害」を怪しんだが…捜査をしても何1つとして証拠らしい証拠は見付からなかった。決定的だったのは…フューリーが死んだと思われる午後7時~9時の間に5人の家族それぞれに「アリバイ」が存在し…家の外に備え付けられた防犯カメラには…その時間帯「フューリー」以外の人物が家に入る様子は記録されていなかったという点だ。 そしてこの事件で最も不可解だったのは…フューリーの全身から「血が抜かれていた」という点である。 何故なら…事件のあった家の中には人間1人の血を何の外傷も残さずに抜き取れる様な物は存在しない上に…家族の内誰かが「購入」した形跡も見られなかったからだ。その為…捜査は難航し行き詰まっていたのである。 捜査当局は一縷の望みをかけて彼が死んだ日にログインしていたと思われる「St4」と呼ばれているゲームを解析した。解析の結果彼は「ハネネズミ」と言われる傭兵団の「団員」であり…死の数日前に…ゲーム内で行方不明になっていたのである。そして…彼が生前使っていたと思われるアカウントにログインしようと試みたが…何者かが使用していてログインできなかった。というのである。 そしてTVから流れてくるそんな嘘みたいな話しを怪訝な顔をしながら見ていたのが同じ「ハネネズミ」の「団員」である「柊雪斗」である。
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