繊細の恋

苦手なものは余計な音と光。

夏祭りの雑踏とか、家電量販店とか。あと、家族全員がリビングにいる時にキッチンや寝室の電気が点きっぱなしになっているのとか。

好きなものは繊細で美しい世界。

お気に入りの映画監督が紡ぐどこかお伽噺のようにも感じられる現代の作品。そして初めて聴いた時から私の心を掴んで離さない大好きなＶ系バンドの楽曲たち。

一番耐えられないのは、優しい嘘。

私を思ってついてくれる嘘なんて簡単に見抜けてその優しさに苦しくなってしまうから、それなら悪意としての形であった方がまだ良い。

……恋は、色の違う様々な苦しさを纏うから、意図的に避けてきた。

【繊細の恋】

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