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「まず、ピグマリオン効果の話は本当だ。私が言った通り、彼女たちがちゃんと子供に期待を注げば、成績が上がることはあっても下がることなどないはずだ。それに、」
「それに?」
「彼女たちは、自分の子供が本当は能力があるのだと信じた。ならばもう二度と、たとえ成績が上がらなかろうが、うちの子は馬鹿だなどと疑うことはないさ」
「なぜです?」と僕はもう一度尋ねた。すると博士は至極楽しそうに肩を揺らし、ケラケラと笑った。
「簡単なことだよ。馬鹿親は私の薬で治せるが、親バカに効く薬なんてないのさ。ワトソンくん」
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