緑色のおじちゃんは僕のヒーロー

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一列に並ぶ農協と直売所とガソリンスタンドの前を歩いていたら、 「なんだ今日は早いのか?」 車から野菜を下ろしていた緑色のエプロンを着た知らないおじちゃんに声を掛けられた。 「今日から夏休みなんです」 「そうか、夏休みか」 「これからじいちゃんとばあちゃんの家に行こうと思って」 「そうか。バス1時間に一本しか走ってないからな、ちょうどしたバスがあればいいけど……」 おじちゃんが少し考えたのち、 「これでも飲んで待ってろ。駅前の病院に婆さんを迎えに行かないといけないから、送って行ってやる」 「え?いいの?本当に?でも知らない人の車に乗っちゃ駄目だって先生が言ってた」 「おじいちゃんはこう見えても昔はお巡りさんだったんだ。信用してくれ」 おじちゃんからキンキンに冷えたペットボトルをぽんと渡された。
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