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「この度は当方の不手際で、ご不快なこととなり、申し訳ございませんでした。」
その場にいたホテル関係の人達が、一斉に頭を下げる。
「え? あ、あの、そんな」
あたふたするレイラさん。
よく分からないまま、ホテルマンに誘導されて、部屋を出る、が。
「あの!」
振り返って、『彼』に向かって、頭を下げる。
「ホントにスミマセン! 迷惑かけたのに、逆にお世話になってしまって!」
「……頭を下げるな」
『彼』は近づいてきて、くいっ、と指先をレイラさんの顎にかけて、上を向かせた。
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