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母『お母さん、結婚するの』
大『…っえ、?』
突然の報告。びっくりしたけど…嬉しかった。
大『おめでとう、笑』
母『ありがとう……笑それでね、兄弟になる
子達がいるの。いまから会いに行く?』
こんな俺に兄弟が出来る。
でも………
大『俺のこと、受け入れてくれるかな、?』
俺の第2の性は…Ω。
Ωのお母さんが知らない男に
無理矢理作らされた子供。
2年前、中一の時に分かってから
周りからの目が変わった。
下に見られるようになった。
…でも、そんな俺でも
お母さんは愛してくれた。
母『大丈夫。大吾は優しいもん、笑』
大『向こうのみんなは、?』
母『3人居て、全員αだって、』
大『…』
この世界での格差。
αは勉学、運動などすべてにおいて
優秀で一番地位が高い。
βはいわゆる一般人。
そしてΩは…男女共に赤ちゃんが
出来る体質。一番位が低い。
母『じゃあ、準備しよっか』
大『うんっ』
少しの不安と、少しの期待。
兄弟になるひとはどんな人なんだろう、
そんなことを考えていた。
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母『○○さん、来たよ』
父『ありがとう、ニコッ
大吾くんだよね、初めまして』
大『初めまして、ペコッ』
父『さ、入って』
大『…おじゃまします、』
中に入ると隅々まで丁寧に掃除された廊下。
こんな俺がここを歩いてええんやろうか、
そう思いながら進む。
ガチャ
リビングに入ると、男の子が3人いた。
父『和也、恭平、流星。
新しいお母さんと大吾くん。』
母『初めまして』
大『初めまして…。』
流『初めまして流星です。
大吾さん、?第2の性って?』
大『…………Ω、です…』
流『うっわ、ごめん部屋戻って良い?』
父『流星、謝り』
流『お父さんさ、代々α家系の家に
Ω入れる気なん?どうかしてるん、?』
やっぱり、だめだったみたい。
涙が溢れてきた。必死に我慢する。
大『…………ごめんなさい、』
流『ごめんやけどこの人と
兄弟になるのは反対やで』
恭『俺も、』
和『う~ん、だめって訳やないけど…
代々受け継がれてきたものやし…』
大『…………………Ωって、
そんな駄目なものなんですか、?
俺って存在しちゃいけないですか?』
和『そういうことやないですけど、』
大『そう言うことやろ!』
和『……っ、』
流『あんたさ、Ωのくせになに歯向かってんの
格差って知らんの?か~く~さ、』
大『…っ!ふざけんな!何なん格差って!』
母『ちょっと、大吾落ち着こう?』
大『落ち着けるわけないやろ!?』
流『うわ、短気、笑』
大『お前、いい加減にしろ!』
怒りでカッとなって……
掴みかかってしまっていた。
気付いた時にはもう遅くて、
その子に平手打ちをしていた。
大『………っあ…、ごめ、なさ……っ』
恭『おい、お前何してんの』
大『…………っ、(涙)』
父『大吾くん、大丈夫?これは悪いこと
言って、挑発した流星が悪いで?』
母『ほんとにごめんなさい、普段は内気で
おとなしい子なのに。』
父『大丈夫、流星が完全に悪いから。
差別なんかしちゃ駄目や、家系も
大事やけどその考え方は古いんよ』
流『はぁ?意味分からんし、とにかく俺は
絶対認めへんし口聞かへんからな!』
和『…っ、』
恭『視界に入ってこんといてな』
3人の男の子は部屋から出ていってしまった。
大『ごめんなさい……っ、ヒック,グスッ,』
父『あ~、泣かんでええよ』
母『一回泣き出すと止まらないから…
ほら、泣き止もう?抱っこ?』
大『やぁやっ、』
母『CoCo壱行く?』
大『グスッ、行く…っ』
母『ごめん、一回外出るね。
大吾が落ち着いたら戻る』
父『うん、分かった』
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大『…………(パクッ,パクッ)』
母『ちょっと、落ち着いた?』
大『…………(コクッ,)』
母『怒っちゃった?』
大『思わず、叩いちゃった』
母『今度からは我慢できる?』
大『うん…、』
母『大丈夫!大吾なら大丈夫』
大『ありがと、』
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大『あ~っ…………』
用意された一人部屋のベッドに
ダイブして今日の大反省会。
大『水飲みに行こ……』
ガチャ
和『っあ、、』
大『……………っ、!』
目があって、すぐにそらした。
そのまますれ違おうとしたら、
和『……俺は、反対やないで』
大『………なんですか、無視したくせに』
和『それは、ごめん』
母『大吾、?』
大『お母さん、いこ』
………やっぱり無理。
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