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つい素が出てしまったのだろう。
かえって嬉しく感じてしまったくらいだ。
逢見は照れくさそうに頭に手をやり、それでも頷いてくれた。
「そうだね、仕事じゃないし……じゃあ、普通に話そう。早瀬さんも普通に話してほしいな」
急にカジュアルなやり取りになったけれど、逢見の言う通り、二人とも仕事で接しているのではないのだ。
むしろこのほうが自然で理想的なのかもしれない。
それにハワイの明るい海辺に、日本語のかしこまった敬語というのはあまりに会わないようにも感じられた。
「うん、わかり……わかった」
はにかんでしまったが、果歩もそう言い、途中で言い直した。逢見が嬉しそうに微笑む。
それで話し方は決まって、逢見がよく行くというレストランへ向かうことになった。
果歩はストールを巻き直す。
今度はほどけたりしないよう、しっかり留めた。
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