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20 人生七転び・・・(12月16日)
上司が定期的に部下の面接をする。そして不平不満をくみ取るという制度が、職場で始まりました。手厚いなあ、とわが社のホワイト企業ぶりに感心。
と同時に転職組の僕は《前の会社は恐ろしいところじゃった》と、震えながら振りかえるのです。
塾講師だったのですが、
・21日休みなしの記録を樹立!← 調べたら法律上、連続勤務は12日までしか認められていない。
・僕「お昼休みはどのくらいの時間取っていいんですか?」
室長「昼食を食べ終わったら、戻ってきて」← 調べたら労働基準法上、8時間以上の勤務には45分以上の休憩が必要。
無知は怖いですね。当時の僕は立派な社畜でした。さすがに今は改善されていることでしょう。
くたくたになっていた私の状態が分かるエピソードを一つ。
休日に銀行に行き、ATMにカードを挿入してお金を引き出そうとしました。
しかし何度カードを入れても、機械が読み取りません。すわ、スキミングされてカードが使えなくなったのか、口座の凍結かとびびる私。
銀行員さんに訊こうとカードを手に取り、窓口に駆けようとする。しかし改めてカードをみるといつもの青色だけど、大きく黄色いTの文字が。
そうです。私はツタヤのカードを入れていたのです。ATMを壊さなくて良かった・・・恥ずかしさで顔を真っ赤にしながら、正規カードを使って現金を手にしました。
授業のやり方もマニュアルがなくて、なんとか成立するまでに1年かかりました。《自分、不器用ですから……》。市進学院という塾は、四季ごとに教室を和やかにするギャグまで書いてあるマニュアルがあるらしく、羨ましかった。
「労基法に従ったら儲からないだろうが。会社を守れないんだよ!」
という根性論者もいるでしょうが、背の順で並ばさせて復ビン(往復ビンタ)したい。
「会社を守るより、まず法律を守れやあ!ゴルァ」
といいながら。
今は人事系の仕事も少し勉強したので、「それ、あなたの感想ですよね? なにか労働基準法に記載ありますかぁ」と言い返せます。
そして今の僕は、無事に塾を退職してホワイト? 企業に勤めております。
そういえば数年前、いまの職場で、僕が業者さんに長期作業を依頼した時のこと。
熱血系の若手。深々とお辞儀をして、
「うたかたさん。明日から2カ月間、よろしくお願いします! 連絡先は名刺に書いてあります。いつでも、電話連絡ください。24時間対応します!」
社畜の完全体(第3形態)だった過去の自分をみるようで、切なくなり助言しました。
「人は24時間働くものじゃないんだよ。36協定で残業の限度時間だって決まっている。労基法で8時間以上の勤務には休憩が必要だし」
多分、客からそんなことを言われたことがなかったのでしょう。面食らっていました。
後ろには、引きつった笑顔を浮かべる彼の上司が。余計なことを教えるなよ、といったところか。
先日、同じような業務をどこかにお願いしないといけなくなり、彼に電話してみました。会社の受付さん曰く、その人は退職した、とのこと。
激務な職場は退職率が高いんだよなあ。
彼の新しい人生が輝いていることを願う。
ただ、じゃあ塾で働いた期間はあなたの人生で無駄だったのか? と問われると「そうでもない」と答えます。というのも、今の仕事でも大勢の前でプレゼンをすることがあり、この時は前職の経験が生きるから。
資料に目を落とさずに、聴講者の目をみて話す。身振り手振りを添えて。
なかなかこれができる同期は少ないのだ。ドヤァ。
だから社畜時代を経て、今の仕事につくまでの紆余曲折。ストレートに就職した人と比べると曲がりくねった道を歩みましたが、振りかえると一本道だったなと。どんな経験も無駄にはならない。
なので仕事やプレイべートで失敗・後悔したことも、得たことはないか振りかえることにしています。💪
最後にアンミカさんの有難いお言葉を。
「人生7転び15起き」
どういうこっちゃーー!
それでは皆様、良い週末を👋。あと2回でこのエッセイ終わりでーす。
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