『愛が揺れるお嬢さん妻』- かわいいひと - -33-

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1 ◇プロローグ 「何ジロジロ見てンの?」  古家苺佳(ふるいえいちか)はいきなり文句を言い放った目の前の人物の言葉を受け、思わず周囲をぐるりと見回した。  今日は娘の幼稚園の晴れの入園式だ。  早めに着いた為か、まだ他には誰もいない。  いるのは名札に書いてある大林瑤子(おおばやしけいこ)と自分だけ。  ……ということは、今の台詞は明らかに自分に向けられたもの?  『つい見とれてしまって』と軽く返そうとしたのだが、(ケイ)のほうが 一足速かった。 「私の顔がそんなに物珍しいのかな?」  
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