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仕える常務がクズだと知った日
突然ですが、私…美堂 明莉は、
大手企業で常務をされている方の秘書をさせてもらえることになりまして。
前任秘書の小宮 莉久さんという女性が寿退社されたみたいで。彼女の信頼はとても厚かったのか、辞めてからも彼女の名前は社内でもよく耳にする。
そんな人が抜けてしまった穴を自分が埋められるのか…っと、とても不安ではあったものの。
「──美堂秘書…疲れた、今日はもう帰ろう」
なんて具合に、"常務"と呼ばれるこの進藤という男が、あまりにも仕事のできないへっぽこ上司で…正直肩の荷がおりた
何でもできるハイスペックな人だったら、自分も完璧であらないといけないような気がしたから…ずっとずっと緊張感をもって仕事をしていたけど─…
彼のマイペースな性格に、私はとっても救われていた。
───そう、今日…この時までは。
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