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翌日、アマガエルに取り憑いてみた。
道端で跳ねていたら後輩に告白された。
アマガエルになってるのに俺が俺だと見抜くとは大したものだと思って了承すると驚かれた。
驚きたいのはこっちだ。
翌日、ロリポップになったので後輩をフッた。
安易にロリポップになってしまって動けない俺と付き合うのは大変であろう。
そう思ってフってやったのに後輩は当てつけみたいに俺の死体を俺の目の前まで運んできて犯した。
屍姦は趣味が悪いぞと嗜めると、俺の死体の首の辺りを噛まれた。
病気になるからやめろと言うと、ほのかに甘いらしい。腐ってないか?それ。
翌日、後輩の奇行が怖かったので後輩をフッた。
が、言いくるめられて付き合うことになった。
後輩を自分のせいで病気にしたくないので、カニバリズムや屍姦はもうやめていただきたい。
翌日、乙女に取り憑いてみた。
生まれて初めて、というかもう死んでるから死んで初めてなわけだが、とにかく初めて女子になったが女子とはとにかく不思議なものだ。
本当に俺のことが好きなら病気も恐れず俺をちょっとくらい強引に襲ってみろと思った。
と同時に、もし乗り移った方の今の身体を襲おうものなら浮気なので節操無しとして切り捨てるとも思った。
後輩は生きている別人に取り憑いた俺を俺と認識して良いのか迷ったみたいで、とりあえず取り憑き先の乙女の首を絞めて死体にした。
翌日、金魚に取り憑いてみた。
後輩には相変わらず告白されたので了承した。
死んでからもこんなに愛してくれるなら、悪い奴じゃないのかもしれない。頭はおかしいが。
後輩は俺が泳ぐ金魚鉢を抱えながら、ぼうっとニュースを眺めていた。
翌日、何にも取り憑けなかった。
好きなものに取り憑ける無料期間は終わったらしい。地獄の沙汰も金次第とはこのことか。
後輩は俺の死体を埋めていた。
眺めていると不快じゃないのかと聞かれたので、好きだからいいんだと言った。
珍しく照れた彼はなかなかに見もので、さっさと来世で合流すべくその場で呪い殺してみた。
アマガエルになろうとロリポップになろうと目敏く見つけて告白してくるような後輩だ。
何に生まれ変わったって、しつこく愛してくれるだろう。
そう思うと、何故かさっさと成仏できた。
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