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第二の事件
蒸し暑いある夜、私は一人涼求めて部屋を出た。
いつも通る道だが、夜中に歩くのは初めての事である。
静かにひっそりとしている公園。
いつもの顔ではない。
公園のベンチに腰を落として、
通り過ぎる自動車を見ていた。
「お兄さん。チョット、お兄さん。
寝てるのですか?」
と、虚な耳元に女性の声。
「こんな所で寝ていたら、猛烈熱女が来ますよ。」
と、訳の分からない事を言われる。
「猛烈熱女?何ですか、それは」
「それはね。・・・・話を聞きたいですか?」
と、薄笑みを浮かべてくる女
街灯はあるのだが、逆光の為か顔がはっきりとは見えない。
女は喋り出した。
「お兄さん、雪女の話知ってますか?」
「名前を聞いた事は有りますが、知らないです。」
「雪女は、男を凍死させるのだけど、猛烈熱女はね。…………」
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