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彼女は微笑みながら、私の顔を見た。
「私って怖い女に見えるかな?」
と、甘えた声で言う
「怖くは無いですけど・・・・」
と、私は後の言葉を飲み込んだ。
彼女は、ゆっくりとベンチに腰を下ろし、
「お兄さんも此処に座ってよ。何もしないから」
と、言う
……何もしない⁉️最近は女性の方からこの様な言葉を言うんだ……
と、想いつつ僕は言われるままに女性の側に座った。
「お兄さん、イケメンね。恋人はいないの?」
と、優しい声で聞いてくる。
僕は、恥ずかしい想いで下を向き正直に答えた。
「居ません。」と、言った言葉が、次なる期待を込めていた。
「そうなの?いないんだ。寂しいね😔」
と、僕の肩に触れてくる。
……やばい😅😨……と、心では叫んでいるが、体は喜びを感じている。
私は、今まで女性に優しくされたり、体を触られた事は数度しか無い。その数度の経験も全てキャバクラ嬢である。
いわゆる、僕はモテ無い男。草食男子の典型、女性には興味があるのだが、勇気がないのか積極的になる事は無い男。
「何、震えているの?私が怖いの?」
と、彼女は怪訝な表情で聞いてくる。
「震えてますか?・・・・」
僕の体が何に反応したのか解らないのだが、痙攣を起こしたみたいだ。
「別に怖くは無いですけど、・・・」
と、僕は強がりを言った。
時おり通る車のヘッドライトの光だけが二人を写し出してはいるが、暗闇はひっそりと二人を包み込み
無人の公園は二人だけの世界。
時刻は23:00を過ぎていた。
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