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もうあの女性とは会う事が出来ないのか?!
と諦め掛けていた時、偶然に彼女と出会った。
それは奇跡と言っても良い事であろう。
急に降り出した雨の中、俺はタクシーを待っていた。
時刻は午後の8時である。
最近残業ばかりで嫌気がさしているのだが、そう簡単に会社を変わる事は出来ない。
家族も居ない俺だが、生活を維持する為には我慢が必要だ。
タクシー乗り場には何人かの列をなしていた。
その列の中に彼女が居た。
紛れもない、この前会った女性だ。
酒の強い女性だ。
俺は素早く彼女に接近し挨拶をしたが、彼女は俺を覚えていないのか、不審そうな目で見つめてくる。
「ああ、この前のお店で会った人ですね」
と、余所余所しい態度は、俺を腹立たせた。
……この女、あれほど飲ませてやったのに、俺を覚えていないのか?!……
と、怒りの感情が湧いてくる。
だが、その感情を俺は押し殺し、この女を物にすると言う下心が芽生えた。
俺は強引に彼女の腕を取り、タクシーに乗り込む。
無理は承知で彼女をホテルに連れ込んだ。
女は嫌がる素振りは全く見せない。
……遊んでいる女だな。その様な知的な顔をして、意外と淫らな女か!……
と、かってに俺は思い込んでいる
ホテルの部屋に入ると、女は俺の顔を見て、罵るかの様に、
「私の好みでは無い男だわ。でもいいわ。少しお腹も空いたし、
我慢するわ😣」
と、平然と俺に向かって云う
……この女!許せん……と思い強引にベッドに押し倒す。
……熱い、何だこの熱さわ。……
女から離れようとしたが、離れられ無い。
「やっぱり、私の想っていた通りだわ。美味しく無いわ。
貴方、女性を粗末に扱っているでしょう。
自分よりも下に見ているでしょう。
女なんて、欲望の捌け口ぐらいに想っているでしょう!
許せ無いわ。そんな奴わ。此処で蒸発してしまいなさい」
……何を言っているんだ、この女わ・・・・。熱い離してくれ!……
俺の身体が蒸発するかの様に消えていくのが見える
「熱い、誰か・・・た・す・け・て・くれ〜」
俺の意識は、このホテルに彷徨っている。
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