時は流れて

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「お早うございます 部長」 八木が長い髪を後ろで纏め入って来た 「お早う 八木さん 今日は?」  「今は後藤さんだったね」 和哉は八木を見て返事を返した 「会社では八木で良いです」 アラフォーに見える八木も今年53歳 「ご主人頑張っているね」 和哉が言うと嬉しそうに頷き 「何で私だったのだろう?」 八木が呟いた 「あいつなら もっと若い娘沢山いたのに」 遠くを見る目で話し続け 「結婚の挨拶に行った時 本当穴が有ったら入りたい気分だった」 「お母さんと10歳しか違わないのよ 姉妹みたい・・」 「今は本当に姉妹みたいな お付き合いだけど」 「お母さんに悪くって・・・」 「孫を抱かせて上げられないから」 悲しそうに話を続け顔を上げ 「和也 紗那さん覚えてる?」
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