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恋の始まり
事務所へ戻ろうと廊下を歩いていると
大柄な山田課長の背中と、低い声が聞こえた
又かと 高島は 山田課長の許へ歩み寄って行った
近寄って見ると 今年入社の飯田が頭を下げていた
山田課長に声を掛け、課長は振り向き高島を見て
「高島 しっかりこいつの教育しろよ 俺とすれ違う時 礼もしないぞ」
「山田課長 昨日贔屓のチームが負けたのを 八つ当たりですか 大人げない」
「飯田さん 行こう 仕事仕事」
山田が睨みつけるのを無視して、飯田の背中を押し歩き始めた
「有難う御座います」 涙目で飯田が和哉を見つめた
「良いんだ 山田課長 野球が好きで 贔屓のチームが負けると
機嫌悪くして」
「八つ当たり するんで有名なんだ とばっちり 気にしない」
些細な事だったが この日から紗那の目は 高島を追うように成って居た
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