潮時のパドリング

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潮時のパドリング

いつかはきっと 答えを出さなければならない 一秒だって止まらずに 一日ずつ流れながら 一年も二年も過ぎ去って 今年もまた夏がくる はっきりと分かるこの気持ち 青い言葉は 初恋としか呼べない気持ち 伝えることが恥ずかしく 振られることが恐ろしく 私はいつも まるで意地悪するように あなたの心を試してばかりだった それでも ちゃんと応えてくれるから 望む答えを見せてくれるから 歯止めがきかなくて 追い詰められるのは自分のせい 今日言おう 明日言おう 同じ思考の海で溺れ ぐるぐるまわり続ける渦潮(うずしお)の中 #熱い #開放的 #花火大会 取り揃えられた デートスポットや 告白するに相応しい特有の場面 逃げ道を探せば 波に挑むサーフボードと 愛を奏でる蝉の合唱(うた) (かい)の浜へと運びゆく 二人のための選択肢 試す方法がなくなって もう言い訳も使い回しの焼き直し 今年もまた夏がくる 今年はきっと 特別な夏がくるんだ
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