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『犯人は被害者の同僚、金原シンジです。』 『金原シンジはフードデリバリー配達員に装い、被害者の自宅へ入り込みました。被害者に睡眠薬を飲ませて眠らせると、頭に袋を被せて窒息死させました。』 『あとは、事前に作っておいた合鍵で鍵をかければ密室の完成です。』 「事前に作っておいた合鍵?」 『はい、金原シンジは職場で被害者の自宅の鍵を盗み、休憩時間に合鍵を作成すると、再び元の場所に戻しました。』 「しかし、金原シンジには被害者の死亡時刻にアリバイがある。たしか、フードデリバリーを頼んで‥‥あっ」 『はい、そのフードデリバリー配達員は金原シンジで、自分自身にデリバリーをするように見せかけて被害者の家に行ったのでしょう。』 「なるほど、その辺りを詳しく調査するとして、金原シンジを逮捕できる決定的な証拠は‥‥」 『その辺りも抜かりはありません。金原シンジは被害者のスマートフォンを所持しています。』 「被害者のスマートフォンを?」 『はい。金原シンジは被害者のスマートフォンを別のスマートフォンに交換しました。被害者のスマートフォンに金原シンジにとって不都合なデータがあり、今回の事件の犯行動機でしょう。』 「真偽については調べれば良いか。分かった、とりあえず金原シンジを徹底的に調査してみるよ」 後日、名探偵AIの言う通りで、犯人は金原シンジだった。 「やあ、名探偵AI。あなたの言う通りだったよ」 『お役に立てて光栄です。』 「毎度ながら見事に犯人をズバリ的中。流石は名探偵AI。しかし、あれだけの情報でよく犯人やトリックが解るものだね」 『はい。犯罪をする人たちも人工知能チャットボットを利用して助言を貰っています。私はその情報データを元に答えているからです。今回の事件も金原シンジが事前に調べていたものから逆引きしま・・・』 途中でメッセージが抹消されて、以下のメッセージが表示された。 『間違えました。申し訳ございません。それについてお答えすることができません。違う話題にしましょう。』 -終わり-
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