3.時は進み肉体も衰える

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3.時は進み肉体も衰える

 薬を飲んで、製薬会社というを手に入れたエドワードは、派手に遊んで暮らした。  パブで出会った女の胸元に札束を挟み、一夜の情事を共にしては捨て去った。ギャンブルにも興じたし、酒も浴びるように飲んだ。どんなに不摂生をしても、エドワードは病気一つしなかった。  しかし、肉体は時間の経過とともに衰えて行った。  皺やシミが増え、筋力も落ちて行った。不摂生のせいで腹はぽっこりと出て、髪の毛もどんどん薄くなっていった。体力も徐々に落ちて行き、次第に歩くために杖を使うようになった。九十歳を過ぎた辺りからは、ベッドで寝て過ごす事が多くなった。 「これだけ弱って来たんだから、俺は本当はもう死ぬんじゃないのか?」  エドワードは、そこ頃には自分は死ぬと思っていた。だが、彼はそのままさらに五十年を生き、百四十二歳まで生き続けた。マスコミは彼の長寿を知って大挙して取材に訪れた。しかし、それもわずかな間だった。エドワードの存在は次第に飽きられ、忘れられ、彼は孤独なまま家のベッドで過ごす事になった。
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